宝塚バウホールの、月組トップスター、珠城りょうさん主演のでの公演の感想です。
原作は有栖川有栖さんの幻冬舎文庫刊「(新版)幽霊刑事」だそう。
珠城さん退団前の作品ということで、
タイトルに付けられた「サヨナラする、その前に」という副題が重なって、
ちょっぴりしんみりした気持ちになります。
しかし、作品は明るいコメディー風の場面が沢山!
珠城りょうさんと、鳳月杏さんのやり取りが楽しい!
ダンスがコミカル!そして、犯人は誰?とミステリーの謎解きの要素もあり!!
見どころ満載でした!!
オープニングではいきなりダンスシーン。珠城りょうさんとダンサーたちが、
歌い踊ります。
幽霊の物語だからでしょうか?なんだか怪しげな雰囲気満載でした。
そして現代に戻って警察署のシーン。射撃もしていて、銃を持ってのダンスもカッコいい!
ここで重要登場人物を歌にのせて紹介しているのですが、
最初は紹介と気づかず前半聞き流してしまいました。改めてまたちゃんと聞きたいです。
そして、物語の序盤に突然撃たれて殺される神崎刑事。
同じ署内で殺されたのは二人目とは、何とも事件の匂いがしますね。。。
成仏できず幽霊になった神崎刑事ですが、幽霊になってからは、グレーのスーツ姿。
珠城さんのトレンチコート姿、スーツ姿はとってもかっこいいです。
すらりとした脚の長さが際立って美しいです。
幽霊になって、壁は通り抜けられるが服は着られるなど、
細かい設定がちゃんと決まっていて面白い。
他の人は幽霊になった神崎刑事が見えないのに、
なぜか彼のことが見えると霊媒体質の早川刑事とのやり取りが絶妙!
珠城りょうさんと鳳月杏さんの関係やお互いを信頼し合って
、リラックスしてお芝居ができ、楽しんでいる様子が伝わってきて、
これを観られてよかった!と心から思いました。
死を絡めたやり取りが笑いに変わっていて、幽霊ならではの掛け合いが最高でした。
そして、幽霊になった自分に須磨子は気付いてくれない・・・
コメディーの要素も入りつつ、彼女を残して死んですまないという思いとか、
彼女を守ってあげられない悲しみとかが伝わってきて、
幽霊と人間との、この世では成就することのない恋に切なくなってきました。
そして、それが、これから退団される珠城さんの宝塚への思いと
重なっているのかもしれない、と考え始めると、涙が・・・。
珠城りょうさんは、結構客席を見てくださっていたような?
他の人が舞台でセリフを言っていた時も、客席への視線を感じました。
バウホールが大好きと仰っていましたが、
演じている時は本当に楽しそうでイキイキしていて、
もっともっと観ていたくなりました。
私は珠城りょうさんに出会えて、キラキラや幸せを沢山もらいました。
退団公演はまだ先ですが、ありがとうの感謝の思いでいっぱいです。